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UVで上手にジェルネイルを硬化させる方法

ジェルネイルの硬化方法

ジェルネイルの硬化方法にはいくつか種類があります。

昔ながらのUV硬化、最近中心になってきているLED硬化、その間にCCFL硬化といったものもあります。

どのように違うかというと、UV硬化はまずライトが5000円以下でも手に入る程安いです。

一方、ライトの出力は徐々に下がってくるので、気づかないうちに硬化不良を起こす可能性があります。

波長としては365nmの光を使っており、紫外線領域なので目などにはあまり良くないです。

また照度も低いため、硬化させるのに時間を必要とします。

LED硬化はライトが高く、5本指の入るものだと10000円以上します。

時々8Wくらいの簡易LEDのようなものもありますが、それですべてを賄うのは難しいと思います。

LEDの良いところは、一般的な使用の範囲では出力の大幅低下がないことです。

また波長も405nmの可視光を使っており、光自体は悪いものではありません。

一方照度は高いので、短時間で硬化させられますが、一方で強い光を見るということが目にはよくないです。

またベースジェルやトップジェルでは重合に伴う発熱で熱い思いをすることがあります。

フルーリアUV硬化時間延長

多くのネイルサロンではすでにほとんどがLEDに置き換わっていると思います。

一方でセルフの方、または学生などではまだまだUVライトも使われているのではないでしょうか。

そんな中、フルーリアがUV硬化の時間を1分から2~3分に延長するといった発表がありました。


規格変更(2019.07.11)

フルーリアジェル カラージェル一部商品の硬化時間が以下のとおり変更になります。

【対象商品】
27718カラージェル M14 エンジェルホワイト ★受注発注
49245カラージェル 008 ダブルホワイト

<UV>1分 → 2~3分 <LED>20秒(変更なし)
※使用するライトにより硬化時間が異なります。

なお、長期欠品となっておりました「フルーリアジェル カラージェル 008 ダブルホワイト」は7月16日(火)より再販いたします。

今回の発表は特にマットなホワイトに限定されています。

ホワイトは光を反射しやすい色なので、UVライトで硬化させるのが最も難しい色です。

恐らく、UV1分では、いわゆる半熟になるといったクレームが多く、照射時間を延長してもらうようなお願いをすることが多かったため、このような規格変更をしたのだと思います。

一方でLEDの405nmでは、酸化チタンの白色はその領域に反射を持たない為、比較的白を固めやすいという性質があります。

ただし、白色のジェル特にマットなホワイトのものは非常に多くの時には10%程度酸化チタンが含まれているので、それだけ光の透過は悪くなり、いくらLEDで光が通り易いといっても、十分に硬化しない可能性もあります。

ラジカル重合のメカニズム

ジェルネイルはラジカル重合という仕組みで硬化します。

ラジカル重合とは、エキソオレフィン末端にラジカル種が付加することで、連鎖的に起こる重合の一つです。

ジェルネイルには光重合開始剤というものが含まれていて、365nmや405nmの光を吸収し、ラジカル種を発生させます。

つまりジェルネイルに光を当てることで、光重合開始剤からラジカル種が発生し、そのラジカル種がアクリレート末端に付加し、アクリレート末端が連鎖的に重合することで、液体だったものが固体へと変化します。

ここで光を沢山充てることで、光重合開始剤にたくさんの光を当てることができ、ラジカル種を生む光重合開始剤も増えるため、重合性が良くなります。

この光重合開始剤が、硬化時に使われないと、硬化後もジェルネイルの中に光重合開始剤が残ってしまいます。

すると、日常の光で反応し、白のジェルが少し黄色みがかってきた、やジェルネイルがボロボロになってきたといったよくないことも起きます。

なのでジェルネイルを硬化させるときは、できるだけたくさんの光を当てて、光重合開始剤を全部使うようにすることが望ましいです。

そうすることで、後の悪い変化を起こさせないようにすることができます。

UV硬化の危険性

ただし長時間光をただ当てればよいということはありません。

特にUVライトの場合、先の通り、照度が低いため、光が十分にジェルの奥深くまで当たらず、奥底で重合が不十分になることが多いです。

それはいくら光を当てても、透過しないものは透過しないので、変わりません。

また365nmという光が波長としてはエネルギーの強い分類に入ります。

UV光をずっと当て続けることで、今度は逆に固体になったジェルに悪影響を与えます。

外においてあったプラスチック製品が脆く割れやすいのは、太陽光に含まれる紫外線による影響です。

それと同じことがジェルネイルにも起きるので、当てすぎると逆にボロボロになるきっかけを作り出してしまいます。

外に置くことを前提とした樹脂製品には、光吸収剤はHALSとよばれる物質を入れて、対候性に強い樹脂にしていますが、それらの樹脂製品は熱硬化樹脂が多く、基本的に光で固めて作るようなものはありません。

光で固めたいのに、光で影響を受けない樹脂ってあり得ないですよね。

UVライトで上手にジェルネイルを硬化させる方法

UVライトは弱い光しか出ません。

長い時間あてても、逆効果を生むかもしれませんし、光が届かないところにはいくら当てても届きません。

そこでUVライトでも上手く色の濃い、白や黒、黄色を硬化させるためには、薄く何度か重ねるのがオススメです。

実際に薄く塗ると、膜厚も均一になるので、見た目も綺麗に仕上がります。

カラージェルがボコボコとしてしまうと、それをトップジェルを厚く塗り覆い隠そうとしますが、そうすると硬化熱で痛いといった問題や、トップジェルの厚みに差があるので、結局光が綺麗に入らず、なんだかボコボコしているといったことになります。

薄く、何度か2度3度または4度と塗り重ねることで、綺麗なカラージェル層が作れますし、そうすることでジェルネイル自体のモチも良くなります。

UVライトでもジェルネイルはちゃんと楽しめるので、ご安心ください。

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セルフネイルを長く楽しむための3つの秘訣

セルフネイルを楽しみましょう

セルフネイルは、ご自宅でネイルを楽しまれることです。

ネイルは従来のマニキュアを含み、ジェルネイルのことも含みます。

ここではジェルネイルのセルフネイルについて書かせていただきます。

マニキュアやペディキュア、つまり乾燥させることが必要なタイプのネイルは数日すると欠けたり、削れたりしてしまいますが、一方で手軽といったメリットがありました。

ジェルネイルはそのメリットとデメリットが真逆で、3週間から一ヶ月ほど見た目に大きな変化なく持ちますが、一方で少し知識が必要です。

そこで少し二の足を踏まれてジェルネイルに挑戦されていない方も多いのではないでしょうか。

道具を揃える必要などがありますが、ジェルネイルも基本的には普通のネイルと一緒なので、是非、少しでも興味があれば挑戦してみて下さい。

セルフジェルネイルを楽しむために必要なもの:まずは筆

セルフジェルネイルを楽しむためには、マニュキュアのように、その材料だけを買ってくれば良いというものではありません。

まず、その材料が刷毛付きキャップのマニキュアと似たような形状のものであれば、筆は必要ありませんが、もしコンテナタイプのものであれば、筆が必要になります。

ジェリッシュ 刷毛付きキャップ
ベティジェル コンテナタイプ 筆が必要

筆にもいくつか毛先の違いで種類がありますが、初めてで慣れていない方であれば、ラウンドカットの筆がおすすめです。

ラウンド筆

少し慣れてきた方であれば、スクエアやアンギュラー、アート筆なども揃えると良いと思いますが、まずはラウンドがあれば良いのではないかと思います。

スクエアではなくラウンドを進める理由は、ラウンドであればキューティクル周りが塗りやすい為です。

ラウンドしていることでキューティクルのカーブに沿ってそのまま塗ることができます。

スクエアであればエッヂを使い、キューティクルの際までジェルネイルを塗ることができるようにはなりますが、はみ出してしまう、指にジェルネイルが付着してしまうといった危険性も上がる為、十分に練習してから使うようにして下さい。

このブログで何度も警告していますが、ジェルネイルが皮膚に付着すると、皮膚炎を発症することがあります。

最悪のケースではアレルギーになり、二度とジェルネイルができない体になってしまう可能性があるので、一度でもジェルネイルを付着させないことが重要となります。

セルフジェルネイルを楽しむために必要なもの:つぎにライト

ジェルネイルはマニキュアのように黙って待っていれば乾燥しさわれるようになるものではありません。

必ず光に当てる必要があります。

光といっても蛍光灯などの弱い光ではなく、近視外光付近の光(365~405nm)を当てる必要があります。

つまりネイル専用のライトが必要です。

ネイルライトには大きく分けて2つあり、UV蛍光灯を利用した365nmの光が出るものと、LEDを利用した405nmの光が出るものと2つあります。

ご存知の通り、LEDは長寿命であることが特徴です。

またUV蛍光灯と比べて出力も強い為、短時間で硬化させることができます。

具体的にはUV蛍光灯では2分硬化にかかるところ、20秒で硬化させることができます。

こう聞くとLEDが全てに優れているようにも見えますが、実はそうではありません。

LEDは強力な光を照射し、一気に硬化させるために、硬化熱と呼ばれる重合による発熱が伴います。

特に爪に直接塗るベースジェルや硬さを出すトップジェルを硬化させる際には、非常に高い重合熱を感じることがあります。

うまく塗れずに厚くなってしまった際には耐えられないほどの熱さを感じることもあるので、注意が必要です。

またLEDライトは1万円くらいか良いものは2、3万円しますが、UV蛍光灯のものは安いもので3000円程度からあるので、最初はUV蛍光灯のものでも良いかもしれません。

ただやはりこちらにもデメリットがあり、光が強くない為に、光が通りにくいカラージェルを硬化させにくいということがあります。

黄色や黒といった濃い色は光を透過しにくい為、一見硬化しているように見えて下の方は硬化していない状態になることがあります。

いずれにせよ、カラージェルも薄く塗り、十分に硬化させることが必要です。

セルフジェルネイルを楽しむために必要なもの:溶剤等

マニキュアを落とすときに使う除光液やコットンがジェルネイルをするときにも必要になります。

まずジェルネイルを塗る前に爪をキレイにするための消毒液等、そしてジェルネイルを落とす為のアセトンです。

加えてあれば良いのは爪表面を整えるバッファと呼ばれるスポンジやすりや、エメリーボードと呼ばれる紙やすり、メタルプッシャーなどです。

ただこれらは適当に使っても逆効果ですし、むしろ皮膚や爪を痛めることに繋がる為、気をつける必要があります。

十分に慣れた、または習ってから使うほうが良いと思います。

セルフジェルネイルを長く楽しむためには?

セルフジェルネイルを始めると、きっと初めは色々なことが大変です。

左手が塗りにくい、はみ出してしまう、すぐに剥がれてしまう、オフがしにくい。

ただこれらは腕が上がらないとどうしようもないことです。

まず長く付いている為には、適切な状態の爪を作る必要があります。

ジェルネイルがある程度浸透し、ジェルネイルの床ができた爪でなければジェルネイルはハジいてしまいます。

はみ出してしまう等はすべて浮きの原因となるので、絶対に避けなければなりません。

キューティクル際まで塗ることよりも、絶対につけないことを目標にしたほうが完成度は高いと思います。

またアセトンでのオフは爪に大きな負担がかかります。

15分以上置いて下さいと書かれているのにもかかわらず、10分で無理やりメタルプッシャーで落としたり、寒い日でも15分のままでしたり、そういうことをすればジェルネイルが十分に取れる状態になる前に落とすことになり、爪を痛めてしまいます。

爪が痛めばそれだけもろくなるので、ジェルネイルも欠けやすくなり、剥がれやすくなります。

寒い日や手が冷たければ20分、30分置くほうが良いでしょうし、できれば10分でもつるんと落ちるようなオフのできるジェルを選んで使うのが良いと思います。

セルフジェルネイルはお金があまりかからないので、おすすめではありますが、その分プロが請け負うはずの様々な責任(病気、怪我、持ち、アレルギー等)も自分にかかってきます。

是非安全に楽しくジェルネイルを楽しんで下さい。

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自宅でジェルネイルをセルフでするときの注意

安く済むセルフネイル

少し昔まではネイルサロンに行ってジェルネイルをして貰うと10000円近く、それ以上かかっていたと思います。

今ではずいぶんお店も増えて、大きめな駅前やエキナカに小さなネイルサロンがあったり、イオンモールにもネイルサロンが入っていたり、またはヘアサロンに併設されていたりとどこででも見かけます。

その分価格も随分と下がり、ホットペッパーのクーポン等を使えば、3000円くらいでもしてくれるところも多い印象です。

それでも自宅で、セルフでネイルをするほうがずっと安いですよね。

セルフってどのくらいお金がかかるの?

セルフネイルはすること自体にはもちろんお金がかかりません。

でもセルフネイルをするためにはいくつか準備が必要です。

ネイル用ライト、筆、プレパレーション用道具、ジェル等です。

一番安いものを楽天やアマゾンでそろえた時にかかるお金は、約4000円です。

もちろん何回か使えるので一回ネイルサロンに行く費用よりはずっと安く済むと思います。

この4000円にはカラージェルは数色しか含まれていません。

春になればパステル調のカラーや秋になればくすみカラーといったようにどんどんカラージェルが欲しくなるのではないでしょうか。

激安カラージェルは約200円くらいですので、10色そろえると更に2000円かかります。

それでも約6000円で半年楽しめるのであれば、ネイルサロンに行くことに比べたら全然安いと思います。

セルフとプロの違い

セルフネイルとプロにしてもらうネイルで一番違うところは、手間です。

セルフは思った以上に手間がかかります。

慣れていない方であれば、両手終えるのに3時間はかかると思います。

凄まじい徒労感の果てに出来上がったネイルは、やはりプロにしてもらうのと比べては見劣りしてしまうと思います。

私も何度も自分の爪に塗りましたが、指につかないように、きれいな形をつくるためにすごく集中力が必要でした。

またプレパレーションも綺麗に十分にできていない時はすぐに取れてしまったり、浮いてしまったりということもあるかと思います。

それでもセルフでやりたい人向けに

それでもセルフでやりたい、上手くなりたい、資格をとりたいと思っていらっしゃる方も多いかと思います。

その方向けに研究者目線でアドバイスができればと思います。

プレパレーションは十分にできている前提として、まず選ぶジェルですが、これは人によって相性があるため一概にこれが良いとは言えません。

ノンサンディング系のパラジェルが良い方もいらっしゃいますし、ソフトな付け心地のカルジェルが良いと仰る方もいらっしゃると思います。

それぞれ設計思想が全然異なっているので、どれが良いと言うのは本当にむつかしいのです。

ただどのジェルを使う上でも、メーカーの推奨硬化条件を守ることは非常に重要です。

できれば同メーカーのライトを使うことが一番です。

なぜならそのメーカーはテストをするときに間違いなく自社のライトを第一に使うからです。

良心的なメーカーはいくつかのライトで実験を行うとは思いますが、自社のライトで硬化して、他社のライトで硬化しない場合、それは推奨外として扱うだけで、どのライトでも硬化するものを作っている訳ではありません。

同じように見えるライトであっても、その性能には大きな差があります。

これはライトの良し悪しというよりも、どんな波長でどんな照度に対応してつくられたジェルなのかというところがポイントです。

一見硬化しているように見えても、内部の硬化状態は理想としている状態か分かりません。

プレパレーションをしっかりしてももちが悪い、艶がでない、カラーに皺が寄るといった問題がある場合には一度ライトを見直してみてはいかがでしょうか。