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化粧品 材料

ジェルネイルの作り方

ジェルネイルの作り方を考える意味

「ジェルネイルを作ってみよう」といったクックパッド的なお話ではなく、ジェルネイルがどんな材料で、どんな風に作られ、どんな管理が必要かといったことを知っておくことが重要だと私は考えています。

ジェルネイルの材料については別の記事でご紹介しているので、そちらも合わせて読んで頂けると、より理解して使うことができるかなと思います。

ジェルネイルの材料

ジェルネイルの最終的な良し悪しは好みを含めて、使い心地であったり、硬化性だったり、色目だったり、そういった「性質」であることは間違いありません。

ただいくら性質が良いとしても、正しく安全に作られているかどうかといったことは中々消費者には分からないことですが、そこまで考えていくことがプロフェッショナルには必要なんじゃないかなと思います。

少し違った話にはなりますが、最近日本企業のずさんな品質管理などが問題になっています。(タカタ、神戸製鋼、日産自動車等々…)

ジェルネイル業界、化粧品業界においても同じことがないとは言い切れません。

タカタはさておき、神戸製鋼や日産自動車の問題は最終的な「性質」には大きな影響、いや全くといっていいほど影響はなかったのではないでしょうか。

車が走らない、途中で壊れるといったこともなく、作ったアルミ製品が破損したりすることもなく、ただその検査体制等が決められたルールを守っていなかったということです。

それでも、それは間違いなく批判されることです。

ジェルネイルも最終的な「性質」が良いからといって、それで良いのでしょうか。

どんなメーカーがどんな風に作り、どんな品質管理を行い、市場に出しているのか、それを知ることもやはり重要ではないでしょうか。

ジェルネイルの作り方

ジェルネイルの作り方自体は非常に簡単です。

材料であるウレタンアクリレート、アクリルモノマー、光重合開始剤それと顔料やフィラーといった添加剤を入れて混ぜるだけです。

原料を入手することができる製造メーカーであれば、誰でも作ることができます。

ただ作るだけなら。

もちろん、ジェルネイルの良し悪しを決める「性質」はその材料の選択や量といった処方の違いによって生まれてきます。

でも、その「処方」が一緒であっても、「性質」が変わってくるのが、「作り方」です。

これは料理とかと同じですね。

良いジェルネイルの作り方

第一にジェルネイルは化粧品であったり、化粧品に準ずるような雑貨品であることから、埃等の異物が混入すること、菌類が混入すること等を絶対に避けるべきものです。

なのでクリーンルームと呼ばれる設備で作られることが好ましいです。

防護服みたいなものを着て、髪の毛等が入らないように、入室前にはエアーシャワーを浴びて、ダストを飛ばし、靴などもちゃんと履き替え、粘着テープ等で埃を落として、手は消毒をしっかり行い、さらに手袋をすることが望ましいです。

ここまでは一般的な化粧品において製造する環境と同じですが、ジェルネイルは蛍光灯でも硬化する性質があります。

そこでイエロールームと呼ばれる紫外線等を遮断するフィルムを蛍光灯などに巻き付け、ジェルネイルが硬化する波長(405nmくらいまで)をしっかりとカットすることが必要です。

そうした環境で作られたジェルは一切光が当たっていないような条件で作れる為、先日のトリネのジェルのように「日焼けした」や「硬化の恐れが」といった話には絶対になりません。

ジェルネイルを作っているメーカーの中には、あまり資金力がないところも多く、そういった設備を準備できていないところも多いのかもしれません。

どんなところで作られているかを知る術はありませんが、ジェルネイルがどのように作られている可能性があるかを知っておくだけでも違うかなと思います。

最終的な「性質」だけに惑わされず、正しいご判断で「良いジェルネイル」を見つけて下さい。