ジェルネイルの粉末
なんのことかと思われたかもしれませんが、主にオフの時に舞うあの粉のことです。
最近はマシンで一気に削っていくサロンワークも多くなったように思います。
すると自ずと発生するジェルネイルの粉。
手は当たり前ながら、机の上もエプロンも髪の毛にまでジェルネイルの粉がついてしまうほどです。
一部サロンでは集塵機を導入し、粉を吸っていますがもちろん完璧ではないです。
では、一体そのジェルネイルの粉を吸うとどうなってしまうでしょうか。
ジェルネイルの硬化率
その前に、ジェルネイルの硬化率についてお話します。
ジェルネイルはアクリレートと呼ばれる化合物が重合して、液体から固体になります。
その時にすべてが反応してくれれば良いのですが、いくつかは十分に反応しないまま残ってしまいます。
特にカラージェルで見た目硬化していても、ウッドスティックなどでつつくと中は十分に硬化していないということをご経験された方も多いと思います。
それほど見た目でわかるほどではなくても、ジェルネイルはクリアであっても、100%反応しません。
つまり、未反応のアクリレートモノマーがあの固体の中には残っています。
それが手を洗う、食器を洗う、お風呂に入る、メイクを落とす、化粧水を塗るなどで溶出してきて、皮膚炎を起こす場合があります。
ジェルネイルの粉には未反応のアクリレートモノマーが大量に含まれる
ジェルネイルの粉の中には、このいつもは表にでてきていない未反応のアクリレートモノマーが大量に含まれています。
なのでこの粉が手につくだけでも、皮膚炎やアレルギーを引き起こす可能性が非常に高いです。
ネイリストの方にヒアリングしたところ、粉が接触して手が荒れてしまった方が何人もいらっしゃいました。
もちろん、この化学の知識がないため、粉が良くないとしか思っていらっしゃいませんでした。
勘の良い読者の方はもうお気づきかと思いますが、この粉が手についただけでアレルギーや皮膚炎を引き起こすのであれば、吸い込んでしまった時にどうなるか、おわかりいただけると思います。
全身がアレルギー体質になることも考えられますし、肺などへの影響も心配されます。
対策
できるだけ目の細かい、安いマスクではなく、PM2.5などを排除できるマスクをすること。
メガネをすること。裸眼やコンタクトは最悪、この粉が目に入り、目から炎症を起こす可能性があります。
手袋をして作業すること。
できればお客様にも爪だけでているような手袋をしてもらい、お客様の手も保護すること。
集塵機をできるだけ近くに置くこと。
好ましくはマシンを使わないこと。
使うとしても、透明なカバーの下で行うや、工夫をすること。
削らないことが一番です。
一度発症したら、アレルギーは基本的には治りません。
なるまえに、ならないようにすることが何よりも重要です。
自分の身は自分でしっかり守ってください。