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安全性

ジェルネイルの危険性

ジェルネイルの危険性

ジェルネイルはアクリレートと呼ばれる刺激性があったり、アレルギー性があるモノマーからできております。

それに光を当てて硬化させることで、ポリマーにします。

ポリマーになると、皮膚に接触しても刺激性を示したり、アレルギー性を示すことは少なくなります。

しかしネイル用のライトは出力が低く、またアクリレートの重合反応は100%反応するわけではないので、どうしても中に未反応のモノマーが残ります。

そのモノマーが溶出してくる可能性があります。

米研ぎ

PIXTA

お米を研ぐ時に多くの方は素手で作業されると思います。

この時にジェルネイルからモノマーが溶出する可能性があります。

するとお米にモノマーが付着することになり、それを食すことになります。

とても気分が良いものとは言えません。

他にもジェルネイル自体を包丁等で切ってしまうことや、化粧落とし等のアルコール等に触れることでもモノマーは溶出してきます。

溶出が起きなくとも、唇等の敏感な粘膜はポリマーに触れるだけでも、炎症を起こす可能性があります。

近年、皮膚学会ではジェルネイルによる口唇の炎症について議論されています。

口唇の炎症が起きた患者がジェルネイルをしていた場合、ジェルネイルをやめることで口唇の炎症が収まったという事例があります。

これは直接ジェルネイルが触れることでアレルギーを引き起こしたというより、施術等で触れる、またはこうした料理等の過程で少しずつ生体に接触することでアレルギーを発症するようになり、ポリマー化したジェルネイルが付着するだけでも炎症を起こすようになったのではないかと考えています。

ジェルネイルを長く楽しむ為に

アレルギーや皮膚炎を一度起こしてしまうと、ジェルネイルのメーカーを変えても大きくは改善できない可能性が高いです。

つまり、一度でも発症させないことが重要です。

そのためにはモノマーとの接触をゼロにする必要があります。

つまり、施術では絶対に皮膚に付けない。

ワイプで拭き取れば良いやと考えているネイリストの方は改めてください。

皮膚に付けてしまうかもしれないと思う技術レベルの方はセルフでやらない。

そして食材等に触れる場合は、できるだけ手袋等をして直接接触しないようにする。

安全なジェルネイルを目指して

我々研究者はもちろん、より安全なジェルネイルを目指して研究を進めます。

しかし残念ながら今以上の性能を発揮できる安全なジェルネイルはまだ世の中に存在しておりません。

なにやら巷ではオーガニックジェルネイルなるものも出ているようですが、オーガニック=安全では決してありません。

牛の糞はそれ自体オーガニックですが、安全でしょうか?

化学肥料を使わず、牛の糞を撒いた畑で作った作物はすべて安全なのでしょうか?

アクリレートに変わる、より刺激性の低い反応性のものを探して研究を続けます。

それまではできるだけ接触を避けるようにお願い致します。