安全性確認のために見るべき項目
ベースジェルやトップジェルに多く用いられているHEMAですが、その安全性について、まずはSDSを確認します。
SDSで見るべき項目は「11.有害性情報」です。
その材料がどんな有害性を持っているのかはどのSDSにおいてもこの11に記載されています。
昨日の「ジェルネイルは本当に安全か」でもお伝えしましたが、この中でも見るべき項目は「一次皮膚刺激性」と「皮膚感作性」です。
一次皮膚刺激性とは、皮膚等と接触した時にすぐに起こる薬傷のことです。
うるしなどをイメージすると良いかもしれません。
一方で皮膚感作性とはアレルギーのことです。
全員に同じように起こるのが(強い弱いはもちろんありますが)一次皮膚刺激性で、全員には同じように起きないのが皮膚感作性です。
皮膚感作性
なぜ皮膚感作性は全員には同じように起きないかというと、まさしくそれはアレルギーだからです。
花粉アレルギーの方もいれば、卵アレルギーの方もいらっしゃいますよね。
同じように誰にでもアレルギーとは発症するものではありません。
何度接触してもアレルギー性を示さない体質の方もいれば、一度の接触ですぐに示してしまう方もいらっしゃいます。
なので、一度大丈夫だからといって、いつアレルギーになるかは分からないとことが怖いところです。
ちなみにアレルギーは免疫応答が過敏になる為に起こります。
例えば花粉であれば、それほど体に害がないとしても、体が勝手に花粉が入ってきた!すぐに排出しなければ!!と命令を下し、その結果くしゃみや鼻水が多くなり排出しようとします。
HEMAの安全性
HEMAの一次皮膚刺激性と皮膚感作性を見ると、一次皮膚刺激性の値はP.I.Iといった値で洗わすことができ、0~8まであり、0が刺激がなく、8は強い刺激を意味し、HEMAのP.I.Iは0.08と記されています。
一般的に3以上で中程度の刺激があるとされており、2以下が安全性には好ましいとされているため、0.08は安全であると言えます。
ところが皮膚感作性は残念ながらあります。
つまり、接触してもすぐに炎症を起こすといったことはないが、アレルギーを引き起こす可能性はあり、継続して使用することで突然アレルギーになる可能性があります。
HEMAは安全ではない?
私の個人的な意見にはなりますが、皮膚感作性があることは確かに残念なことです。
ないにこしたことはないと思います。
しかしアレルギーは卵や小麦粉といった栄養となるものでも発症する可能性があり、更に水や日光といった生きていくために必須と思われるものにすらアレルギーは存在します。
つまりアレルギー性がある=危険とは少し性急すぎる結論とも感じます。
そもそもジェルネイルは皮膚に付着させないことが第一です。
その為にもともとの製品はプロユースとして販売されていました。
※プロであれば、しかるべき技術や知識を身に着けており、誤った使い方をない為、皮膚に接触することなどない、といった前提です。
が、セルフネイラーが増えたことで、そこに市場を感じたメーカーがセルフ向けにも販売したことで、その牙城が崩れてしまったように思います。
どんなものでも誤った使い方をすれば危険になることは明白です。
ぜひ安全に使っていただくようここで正しい知識を身に着けていただければ幸いです。