化粧品研究者が教えるジェルネイルの真実

サロンオリジナルのジェルネイルは作らないほうが良い

サロンオリジナルのジェルネイルの作り方

最近は少し下火ですが、一時、サロンオリジナルのジェルネイルを作りたいという要望がすごく多かったので、もし作ろうと思っている方がいらっしゃれば、ぜひ読んで頂いて、参考になれば幸いです。

サロンオリジナルを作る方法は、大きく分けて二つあります。

一つは、ジェルネイルを製造するメーカーに直接お願いする方法。

もう一つは、ジェルネイルの製造を手掛ける商社などにお願いする方法があります。

ジェルネイルを製造メーカーとなると、何度がこのブログでも紹介している「松風」「スリーボンド」「サクラクレパス」がそれに当たると思います。

資生堂や富士フイルムも確かにジェルネイルの特許は出ていますが、恐らくまだ作ってはないのではないでしょうか。

一方、ジェルネイルの製造を手掛ける商社となると名前を挙げるのが難しく、化粧品コンサルティングの会社などがそれに該当するのではないでしょうか。

所謂OEM製造にあたります。

本来の意味では、OEMは自社で配合決定したものを、製造だけ委託することなので、正しくはODMに近いかもしれません。

ODMは配合決定までをお願いするような意味あいが強いです。

オリジナルジェルネイルのコスト

作り方が何となく見えたところで、気になるのはそのコストかと思います。

ざっくり、一個あたり300円くらいが目安だと思います。

中国製の変なジェルネイルであれば一個あたり150円とかもあるかもしれませんが、クオリティはご存知の通りです。

また色も、日本人はベージュやピンク系かつソフトやグレーイッシュなものが好みですが、中国のラッキーカラーは真っ赤と黄金です、大きな完成の違いがあります。

話を戻して一個あたりのコストが300円程度なのはサロンの経営からすると非常に魅力的に思えるはずです。

今どちらのジェルネイルを使用されているかにもよりもますが、プリジェルでも1000円弱することを考えると、単純に材料費が1/3になります。

材料費のコスト削減とみても良いですし、カラーバリエーションのストックを3倍に増やせると考えても良いかもしれません。

それをうたい文句に集客できればそれはそれで経営的にメリットがあることだと思います。

オリジナルジェルネイルのメリット

オリジナルジェルネイルのメリットはまだあります。

何よりものメリットは、よく出る色を好みの色で作ることができることです。

もう少し赤ければ、もう少し黄色ければ、といったことがあると思います。

また塗り心地ももう少しなめらかでレベリングが良ければ、など希望があるのではないでしょうか。

そうした場合に、そのような希望がかなうかもしれないのがオリジナルジェルネイルです。

対応するメーカーにもよるかもしれませんが、そのブランドオリジナルの配合で作ってくれる場合もあると思います。

そうすればどのようなテクスチャのジェルネイルが好ましいかを伝えることで、それに近いものが出来上がってきます。

LEDで5秒で硬化させてほしいといった要望にも応えてくれるかもしれません。

オリジナルジェルネイルのデメリット

それでもオリジナルジェルネイルをお勧めしないのにはいくつか理由があります。

まず初期投資が必要です。

一色250個買ったとして、300円×250個=75,000円

20色つくったとしても、1,500,000円です。150万円。

決して安くない初期投資です。

更にその250個は少なくとも2年くらいでは使い切らなければなりません。

化粧品は実は知られていないかもしれませんが、使用期限が製造後3年程度とされています。

3年未満の場合は、使用期限を記載する必要があります。

高温多湿な環境に置いておくとジェルネイルも劣化してしまう可能性もあります。

硬化してしまったり、顔料が退色したりといった問題もみられます。

そういったリスクもあって、オリジナルジェルネイルは、初期投資に見合ったメリットを回収できない可能性が高いです。

個人経営のサロンでは非常に難しいでしょうし、何店舗が経営されているサロンであれば、まだ可能性はありますが、日々あたらしい色が出てきたり、トレンドのあるジェルネイルにおいて、数年単位で同じ色を使い続けることは難しいと思います。

メリットデメリットを比較して、メリットが大きいと感じられれば、ぜひオリジナルジェルネイルを試してみてはいかがでしょうか。