化粧品研究者が教えるジェルネイルの真実

プリジェルを探る

プリジェルとは

理想のネイルデザイン、スピーディーなサロンワーク、自爪にできるだけ負担をかけない安全性を追求しました。 全てを実現するために徹底的に品質と原料にこだわった国産ジェルネイル。
プリジェルが選ばれる理由はここにあります。
トップジェル、ベースジェル、カラージェル、又独自のネイル用品の筆、バッファー、ファイル、ライト、溶剤なども取り揃えております。

私も製品を使ったことがありますが、優等生といった印象があります。

TAT等でも取扱がありますし、価格も安い方で、パッケージデザインも分かりやすいです。

展示会に行くと、いつも大行列なのはプリジェルくらいですね。

(過去にはエースジェルやVETROもすごい時期がありましたが…)

今日本で最も売れているジェルネイルと言えるのではないでしょうか。

すごいですね。

気になる成分表示は…

ごめんなさい、前に市場調査行った時にもちろんプリジェルも見たのですが、プリジェルの製品にはシュリンクフィルムがされており、その上からコードのシールが貼られているのですが、そのシールが成分表示にかかっていて、完全に見ることができなかったんです。

流石に一つ一つ購入する訳にも行かず、プリジェルの確かな成分表示は分かりません。

ただ、消費者がその製品の安全性を確かめる手段の一つとして、この全成分表示を確認することが挙げられ、それは必ず目にとまるところに記載しなければならないルールとなっているので、シール等によって購入するまで見れない状態で売られていることは実は違反です。

もちろんプリジェルにその気はないとは思いますが、とても消費者に不利益な情報を隠すためにシールを貼ったりする悪徳メーカーがいないとも限らないので、こうしたルールが存在しています。

もしプリジェルの方がこのブログを見ていらっしゃったら、是非包装仕様の見直しをお願いします。

どこで作っている?

全成分表示を全て確認することができませんでしたが、確認できた成分もありました。

他社のジェルネイルにも同じように含まれている成分がほとんどでしたが、一つだけ特徴的なものがありました。

それが「エトキシ化~」とかかれた成分です。

これは、モノマーの中に、「エトキシ」と呼ばれる部分を持つものです。

「エトキシ」とは「エタノール」がエステル化したもので、つまりエタノールのような成分で繋がっている、連結部分がエタノールであるということです。

エタノールだからなんか良さそう!という話ではなくて、実はこの「エトキシ」をもつものは、重合収縮率が下がるといった研究結果があります。

重合収縮率とは、塗った時から硬化させたときにいわゆる「縮む」といった話とはちょっと別です。

どちらかと言えば、爪が感じる閉塞感に関わるところです。

ノンワイプトップと爪に塗ったりすると、結構閉塞感を感じませんか?それが重合収縮です。

またベースジェル等では、この重合収縮により発生する内部応力が密着性を低下させる原因になるので、重合収縮はできるだけないに越したことはありません。

そしてこの「エトキシ」を特徴とした特許を見つけました。

JPA_2016023144

スリーボンドファインケミカル株式会社

武本さん

スリーボンド

スリーボンドファインケミカルといえば、スリーボンドのグループ会社です。

スリーボンドは車関係のシール材や接着剤などがメイン商材の会社で、ずっとアクリレート系化合物を取り扱ってきた専門家です。

ジェルネイルを作ることなんてお茶の子さいさいなのでしょう。

更にスリーボンドからすごく勉強になる資料を発見しました。

tech40

アクリレート系のかゆみ等についての資料です。

まとめてしまうと、刺激の少ない材料開発も重要ですが、取扱にも注意が必要ということですね。

是非ネイルをされる方はご覧になって安全にジェルネイルされることを望みます!