化粧品研究者が教えるジェルネイルの真実

ジェルネイルに使える安全なモノマー

ジェルネイルの安全性

ジェルネイルは化粧品中でも、どちらかと言えば安全ではない分類の製品になります。

特に皮膚に接触する、飲み込んでしまう、目に入るなどは重大な被害をもたらす可能性があるので取扱いには十分ご注意下さい。

ジェルネイルが爪に塗る為、どうしても近くに皮膚に接触してしまうことがあったり、光重合は全てが反応するわけではなく、内部には未反応のモノマーなどが必ず残ってしまう為、ソークオフ時にそれが溶出したりと、ほぼ間違いなく続けている限り皮膚に接触してしまうことは必ずあります。

そうした時に皮膚炎やアレルギーを発症しない、させない為にも出来る限り安全なジェルネイルを選びたいところです。

どんなジェルネイルが安全なのか

化粧品登録がされているジェルネイルだから安全とは限らないといった話を別の記事で紹介しました。

ジェルネイルは本当に安全か

ここでは少なくとも化粧品として販売する製品に使うことができる「表示名称」をもつモノマーについて、一次皮膚刺激性を評価して、安全かどうかを判断したいと思います。

一時皮膚刺激性(P.I.I)はできる限り小さい数値の方が好ましく、2以下であれば安全と判断します。

モノマーの安全性評価

【例】一般名称(表示名称)、P.I.I

テトラヒドロフルフリルメタクリレート(メタクリル酸テトラヒドロフルフリル)、3以上

テトラヒドロフルフリルアクリレート(アクリル酸テトラヒドロフルフリル)、3以上

ヒドロキシエチルアクリルアミド(なし)、0

アクリロイルモルフォリン(なし)、0.5

ジメチルアミノアクリルアミド(なし)、3以上

ジエチルアミノアクリルアミド(なし)、3以上

ヒドロキシエチルメタクリレート(メタクリル酸ヒドロキシチル)、0.08

イソボルニルアクリレート(アクリル酸イソボルニル)、0.6

赤字で示したものは一次皮膚刺激性が高く安全ではないもので、青字は表示名称がないもの(化粧品への使用は原則として認められていません)、紫字はその両方に該当するものです。

こう見ると、使えるモノマーは本当に少ないことがわかります。

お手持ちのジェルを確認してみて下さい。

これらの色付きのものが含まれている場合は安全ではない可能性が高いです。

またここには全てのモノマーを列挙できているわけではないので、ここに該当するものがないからと言って、危険ということではないです。

安全に永くジェルネイルをお楽しみ下さい。